スタッフブログ

骨盤がゆがむとは?骨盤帯痛の原因と対処法|八王子|整骨院

こんにちは、JR八王子駅より徒歩5分の場所にある八王子くわの森整骨院です。

今回は「骨盤のゆがみとはどういうことか」からはじめ、骨盤周囲の痛み(骨盤帯痛・腰痛)の原因と対処法についてご紹介していきます。

骨盤矯正

骨盤の構造

骨盤とは、脊柱(腰椎)につながる「仙骨」と、仙骨の下に連なる「尾骨」、左右の大きな「寛骨」からなる骨です。仙骨と寛骨は背中側で「仙腸関節」によって繋がり、左右の寛骨は前側で「恥骨結合」によって繋がっています。骨盤は上から見ると、真ん中が空いたリング状になっています。

 

寛骨は腸骨・恥骨・坐骨から形成され、成長過程で繋がり1つの骨になっていきます。腸骨はお腹を横から触り、ウエストの下あたりに触れる前からお尻の方まで弓のような形に広がる骨です。恥骨は下腹部の下方にあるゴリゴリと触れる骨。坐骨は、正しく座ったときに座面に触れる左右の骨です。

 

骨盤の形は、男性と女性で違いがあります。男性に比べ女性の方が、骨盤の上が広く、下も広くできています。男性型は幅が狭く、高さがあるのに対し、女性型は幅広く、低くできているのが特徴的です。女性は分娩に適した形になっています。

 

骨盤は、仙骨で脊柱と連結し、寛骨は股関節の一部にもなっています。つまり、骨盤は上半身と下半身を繋ぐ重要な部分です。体の重さを下肢に伝え、下肢からきた衝撃などの力を体幹に伝えていく役割を担っています。

 

骨盤の位置によって体幹と下肢のアライメント(姿勢・ゆがみ)や重心位置が変わってしまいます。逆に、体幹や下肢のアライメントによっても骨盤の位置は変わってしまいます。

 

理想的な姿勢では、立位で横から見たときに「耳たぶ-肩-大転子(股関節横の出っ張った骨)-膝のお皿の後ろ-外くるぶしの前」が一直線に並びます。この線は理想的な重心線なので、この線から逸脱している部分があれば、身体のどこかに負担が生じやすいと考えられます。ぜひ鏡で確認して、ご自身の姿勢と向き合う参考にしてみてください。

 

骨盤がゆがむとはどのような状態?

「骨盤のゆがみ」という言葉をよく耳にすると思います。しかし一方で「骨盤がゆがむなんてありえない」とも聞くことがありませんか?「いったいどっちが正しいんだろう」と混乱してしまう方も多いでしょう。ここでは、「骨盤のゆがみ」について解説します。

 

「仙腸関節」は関節とはいえ、可動性が他の関節と比べて小さく、意図的に動かせません。そして仙腸関節も恥骨も、いくつもの靭帯によって強固に固定されています。これらの理由から「骨盤がゆがむなんてありえない」と言われることがあるのです。また、骨盤自体は大きな硬い骨の集まりですし、骨そのものの形が変わってしまうことはありませんから、そういう意味でのゆがみは無いと言えるでしょう。

 

しかし骨盤を支えているのは靭帯だけではありません。骨盤周囲・体幹筋・股関節周囲筋の筋肉も支えています。骨盤そのものは大きく動かなくても、可動性に富んだ脊柱と股関節に挟まれているため、筋肉の緊張や短縮によって、骨盤の位置はいとも簡単に変わってしまうのです。具体的には、前後に傾く「前傾」「後傾」や、左右どちらかを向いてしまう「捻じれ」が挙げられます。これが「ゆがみ」と呼ばれるものです。

 

骨盤のゆがみは、姿勢が悪く見えるだけでなく、痛みにもつながってきます。骨盤矯正を行うことで骨盤帯痛や腰痛、股関節痛などの改善が期待できます。

 

骨盤帯痛の原因

骨盤周囲の痛みを、骨盤帯痛と呼びます。骨盤は靭帯や筋で固定されていますが、さまざまな原因によって不安定になり、恥骨痛・仙腸関節痛・腰痛といった症状につながってきます。

 

仙腸関節はほとんど可動性がないものの2~3㎜動くとされ、関節の形としても靭帯や筋といった補助がなければ不安定です。靭帯や筋が正しく働いて初めて、仙腸関節や恥骨をホールドする力が働き、安定させることができるのです。しかし靭帯や筋がうまく働けない状態になると、関節への負担が大きくなり痛みに繋がってしまいます。

 

靭帯や筋がうまく働けない大きな原因は二つ挙げられます。一つは不良姿勢による筋の不均衡で、もう一つは妊娠・出産などによる靭帯のゆるみです。ひとつずつ解説していきます。

 

不良姿勢による筋の不均衡

姿勢や動作のクセによって骨盤がゆがむと、ある一部の筋が過緊張状態になったり、硬くなったりします。本来、左右・前後バランスよく骨盤を支えたいところが、片側・一部だけしか支えられません。これより、関節や特定の筋への負担が増大します。

 

また骨盤を支える筋は、身体の深層にあるインナーマッスルと呼ばれる筋が主な役割を担っています。インナーマッスルが働くことで、骨盤や体幹を安定させながらアウターマッスルによる滑らかな動作が可能になるのです。しかしインナーマッスルが上手く働けない状態にあると、アウターマッスルが骨盤や体幹の固定に使われてしまいます。すると動作に支障をきたし、身体の一部分への負担が大きくなって痛みに繋がってくるのです。

 

例えば、骨盤を支えようとお尻のアウターマッスル(大殿筋やハムストリングス)がガチガチに硬くなっていると、「おじぎの動作」で股関節が上手く動けず腰椎の動きがメインになってしまいます。それは本来よりも腰椎の過剰な運動を強いることになり、腰痛を引き起しやすくなります。

 

インナーマッスルは日頃の姿勢が大切で、ついラクな姿勢でいると弱ってしまいます。また、左右対称についている筋のため、動作のクセによって身体がゆがむと働きにくくなります。こういった筋の不均衡(ある筋は過剰に働いて過緊張、ある筋は弱くて低緊張)が、痛みの原因になるのです。

 

妊娠・出産などによる靭帯のゆるみ

妊娠中はリラキシンというホルモンが靭帯を緩めるといわれています。そのため仙腸関節や恥骨の可動性が増大します。

 

また妊娠後期~出産では恥骨結合が通常よりも1㎝広くなるといわれています。この影響で、リング状の骨盤の後方にある仙腸関節を支える靭帯が緩み、仙腸関節も緩くなります。妊娠中に限らず、何かしらの影響で靭帯にゆるみや損傷が生じた際には同じ現象が起きるのです。

 

さらに妊娠中は胎児が大きくなるにつれて、腹筋群や骨盤底筋群が引き延ばされて弱くなります。お腹が前に出る分、重心位置も前方に変わり、それに適応するように姿勢も崩れていきがちです。そして出産後も完全に回復しない身体にも関わらず、繰り返し赤ちゃんを抱きかかえるため、姿勢にクセがつきやすくなります。

 

骨盤帯痛の対処法

動作時でなくても骨盤帯が痛い場合や、神経症状が強く出ている場合は関節自体に問題がある可能性があるため病院を受診しましょう。

ここでは筋の弱さや、不良姿勢からくる痛みに対しての対処法をお紹介します。

 

骨盤ベルトの使用

骨盤帯をホールドすることで体幹や骨盤の安定性を助け、痛みの軽減や動作向上を期待できます。しかし長期間にわたる使用は、インナーマッスルを逆に弱めてしまうといわれているため、短期的な使用にとどめましょう。骨盤ベルトを使用する際は、しっかり骨盤をホールドできるよう装着位置に気をつけます。股関節部分の横に出っ張る骨(大転子)直上あたりを締めると良いです。

 

患部を温める

筋の過緊張をやわらげ、痛みを緩和する効果が期待できます。方法としては、マイクロ派や超音波療法、ホットパックがあります。家庭で行うなら、カイロや蒸しタオル、湯たんぽが挙げられます。お風呂に入るのも良いでしょう。妊婦は、マイクロ波・超音波の使用は不可ですし、お腹への直接の温めは禁忌なので行わないようにしてください。

 

マッサージ

過緊張になった筋や硬くなった筋をほぐします。強く揉むと筋を傷つけてしまうので、力に気をつけます。

 

ストレッチ

短縮してしまった筋の柔軟性を上げることで、姿勢を改善します。とくに骨盤帯痛や腰痛では、股関節周囲筋と背筋が硬い場合が多いです。

 

腸腰筋

1仰向けになります

2片方の膝を抱え込むようにしっかり曲げます

3反対側の脚は脱力し、足が浮かないように注意します

4曲げていた膝を伸ばし、反対側の膝を同様に曲げます。

 

ハムストリングス・内転筋

1床に脚を伸ばして座ります

2両脚を左右に開きます

3片方のつま先を掴むように、片脚に対して上体を倒します

4反対側も行います

※骨盤はなるべく立てるイメージで背中を丸め過ぎず、両脚の間・真ん中に上体を倒します

※終始、膝はできるだけ曲がらないようにしましょう

※片脚を伸ばしている間、反対側の脚はあぐらのように曲げてもOK

 

大殿筋

1イスに座り、片方の足首を反対側の膝上に乗せます

2膝に乗せた方の脚に手を置き、上体を倒します

※反動をつけず、じんわりと自分の体重で伸ばすイメージです

 

脊柱起立筋

1仰向けになります

2両ひざを抱えるほうに背中を丸めます

3仰向けに戻り、両膝を立てます

4両膝を右に倒して身体を捻じります

5ゆっくり元に戻し、左へ倒して身体を捻じります

※身体を捻じるときは、膝を倒した方と逆側の肩が床から離れないようにします

 

インナーマッスルの強化

骨盤帯を支えるインナーマッスルを鍛えることで、骨盤帯の安定性を向上させます。また自分で動かすことで、筋の緊張をほぐします。

 

腹横筋

腹横筋は、腹直筋や外腹斜筋・内腹斜筋より深層にあり一般的な腹筋運動(上体起こし)では鍛えにくいです。腹式呼吸から始め、次第にローリングへと進めていきましょう。

腹式呼吸

1両膝を立てた仰向けになります

2息を吐き切ります

3鼻から自然に、お腹が膨らむのを感じながら息を吸います

4お臍が背中にくっつくイメージで息を吐きます

 

ローリング

1両膝を立てて仰向けになります

2腹式呼吸をし、息を吐くタイミングでお臍を見るように背中を丸め起こします

 

骨盤底筋群

お小水を止める役割のある筋です。仰向けから始め、座った姿勢、立った姿勢、動作時など、強度を上げていけます。

基本の収縮方法は、腹式呼吸の息を吐くタイミングで、お尻の穴をキュっと締めます。

 

体幹のインナーマッスルを複合的に鍛える方法

1両膝と両手を床についた四つ這いになります

2お臍をのぞき込むように背中全体を丸めます

3肩甲骨を内側・下側に寄せながら、背中全体をそらせます

4次に両膝と両手を床についた四つ這いのまま、右手を上げます

5左手、右脚、左脚とそれぞれ一肢ずつあげます

6右手と左脚、左脚と右足という風に対側の上下肢を同時に上げてゆっくり下ろします

 

骨盤矯正、姿勢改善は八王子くわの森整骨院まで!

骨盤のゆがみについてと、そこから起こりうる骨盤帯痛や腰痛についてご紹介しました。日常生活では、ついついラクな姿勢や動作パターンになりがちです。結果、筋肉が硬くなったり弱くなったりして、関節や筋に過剰な負担を強いることになってしまいます。

 

今回ご紹介したストレッチや筋力トレーニングは、左右・前後対象を意識して行ってみてください。苦手な方向があれば、そちらに問題がある可能性があります。硬い筋をほぐし、良い姿勢の中でインナーマッスルを使っていくことが大切です。

 

ご自身で試してみて、それでも改善が難しい場合は、八王子駅にあるくわの森整骨院までご相談ください。今回は骨盤周囲に着目しましたが、身体は繋がっています。肩こりや膝・足首の痛みにも姿勢は密接に関わっています。当院では硬くなった筋をしっかり見極め、施術していきます。一時的な痛み軽減ではなく、再発しにくい身体づくりを目指していますので、ぜひお任せください。

 

参考文献 「妊娠・出産期の理学療法 著)須永康代 理学療法-臨床・研究・教育2019」

「妊婦に対する理学療法 著)平本奈津子 理学療法学 2014」

「OMRONホームページ vol.124骨盤のゆがみを運動で予防する」

「腰椎疾患に対するリハビリテーション-運動療法とセルフトレーニングを中心に- 著)菅俊光 脊髄外科 2017」

「腰痛に対する運動療法-理学療法的視点から- 著)相羽宏,舟崎裕記,川井謙太朗 脊髄外科 2017」

「リハプランマガジン 腸腰筋ストレッチの4つの効果と難易度別の10種の運動方法をご紹介」

「都立大整形外科クリニック お尻のストレッチ紹介」

「ウィメンズヘルスリハビリテーション 編)ウィメンズヘルス理学療法研究会 MEDICAL VIEW 2014」

「理学療法士のためのウィメンズ・ヘルス運動療法 監修)上杉雅之 医歯薬出版株式会社 2017」

「ウィメンズヘルスと理学療法 編)石井美和子,福井勉 三輪書店 2016」

 


>>八王子くわの森整骨院の施術メニュー「腰の痛み」はこちらから

柔道整復師・八王子くわの森整骨院院長 剣持真克登監修


しぶとい腰痛は放っておいてもよくなりません!毎日痛いのを我慢するよりも
一度八王子くわの森整骨院で症状をチェックしてみませんか?

くわの森整骨院は八王子駅徒歩5分、「横山町」バス停目の前! MAP

TOPへ 

     2021年09月22日    

         

※個人の感想であり、効果には個人差があります。